忘れもしない。 あの夜、空には大きな満月がかかっていた。 僕は一人の女の子と約束した。 その女の子は・・・ ・ ・ ・ 私立励学館学園に通う九条貴之は、ある春の夜、 懐かしい少女に再会する。 再会したお姫様は、なんと、家出してきたのだった。 もう一人のお姫様。 幼なじみの命の恩人。 頭の上がらない年上の少女。 妹みたいな同居人。 平凡だが平穏だった貴之の生活は一変する。 持ち上がる数々の騒動。 “魔法”なんかを持ち出されたら、それも無理はない。 さらには周囲の女の子の思惑も重なって…。 これまでとはひと味違う。 そんなことを予感させる新学期がスタートするのだった。 |